山小屋に着くと、倒れるように寝てしまったコトラ。
標高700メートルを登ったとはいえ、体力的にそれほど辛い距離ではありません。
やっぱり、高山病か・・・
登る前から、山小屋でのご飯をとても楽しみにしていたコトラ。
ご飯の用意ができたということで、一緒に食べましたが、大好きなカレーも一口食べて、もういらない!と。。
また、寝てしまいました。
登る前の僕の懸念の一つが山小屋。
狭い山小屋で、携帯を見るわけにもいかず、コトラが朝までじっとしていられのだろうか。。
今回は不幸中の幸いか、疲れ切って寝転んでいますが、ご飯の時間を終わってからはなかなか寝付けない様子。
富士登山の朝は日の出前の出発なのでとても早く、周りもご飯食べるとすぐに寝てしまいます。
コトラも寝転んではいますが、寝ることはできず、1時間おきにトイレ、トイレ。
しかし、外が暗くなると星の綺麗さにうっとり。
外はすっかり寒いですが、トイレのたびに富士の夜空を楽しみました。
結局、朝まで一睡もすることなく、出発時間に。。
もちろん、僕もダンも寝れていません。
コトラの体調が戻らなければ、下山も考えましたが、少し元気になっていたので登山再開。
空が少し明るくなってきて、2700メートルからでも絶景です。
ゆっくりと登りながらご来光を待ちます。
登る途中途中で休憩しながら、素晴らしい景色を楽しめました。
これが富士登山の醍醐味ですね。
すっかり日が昇りきった時には、コトラの体力も限界でした。
やはり、一晩寝ただけでは厳しいようで。。
次の山小屋(3,090メートル)まで行き、下山することにしました。
登りよりも下りの方がキツイと言われる富士登山。
やはり、相当に足にきます。
ましてや、砂走りと言われる、砂と砂利の下山道は靴の中に砂と砂利がどんどん入ってきます。
コトラは靴に石が入ることがいやで、「石取る!」と言って、不機嫌に。
疲れと、体調不良も重なり、5分くらい歩いては、靴を脱いで石を取って、また靴を履いての繰り返し。
なかなか、急斜面の下山道で靴を脱ぐことも一苦労です。
やっぱり、ゲーター(靴に石や砂が入ることを防ぐもの)を買っておけばよかったー
と思っていたら、なんと親切なおじさんが休んでいる僕たちにゲーターをくれると差し出してくれました!!
日本語は通じなかったので、おそらく中国人かな。
本当に神様かと思いました!
ゲーターをつけてからは快適になったのか、休憩間隔も長くなり少し快調。
体力的には限界なので、騙し騙しの下山。
ここで役立ったのが登山アプリ。
GPSで自分たちが今、どこにいるのかがわかります。
コトラは休憩のたびに、「地図!」と言って、自分の位置を確かめながら、次の山小屋までどのくらいあるかを確認します。
こういう時に、「もう少しだよ!」とか、「あと〇〇分だよ!」というのはコトラたちにとって、理解ができず苦痛でしかありません。
視覚的に距離がわかるのはとても助かりました。
なんとかかんとか、通常の倍の時間をかけて五合目まで下山!
疲れ切りながらも、少し食欲も出てきたのかソフトクリームを食べて、車で爆睡でした。
コトラのズボンも下山の激しさを物語ります。。
今回の富士登山、頂上までは行けませんでしたが、天候にも恵まれご来光も見れたし、素晴らしい夜空も見れたし、とても素晴らしい経験ができました。
またいつか、次は頂上目指して登りたいと思います!