2019年1月9日水曜日

息子よ。そのままで、いい。

【年長・2017・1月】

この頃に出会った本です。
この本の冒頭の一文です。

私は、思うのです。
長男が、もし障害を持っていなければ。
あなたはもっと、普通の生活を送れていたかもしれないと。

私は、考えてしまうのです。
長男が、もし障害を持っていなければ。
私たちはもっと楽に暮らしていけたかもしれないと。

何度も夢を見ました。
「お父さん、朝だよ、起きてよ」
長男が私を揺り起こしに来るのです。
「ほら、障害なんてなかったろ。心配しすぎなんだよ」
夢の中で、私は妻に話しかけます。

そして目が覚めると、いつもの通りの朝なのです。
言葉のしゃべれない長男が、騒いでいます。
何と言っているのか、私には分かりません。

ああ。
またこんな夢を見てしまった。
ああ。
ごめんね。

この一文ですでに泣いていました。
私もことらが話しかけてくる、起こしに来るなどの夢を見たことがあります。
夢から覚めると複雑な気持ちです。

私には文才がないので、表現ができませんがまさにこの通りだなと思いました。
ことらの不可思議な言動。
でも、全てに意味はあり、全てに意思があります。
それがわかった時がすごく嬉しいです。
妹、弟も今のことらを、そのままのことらを受け止めてくれています。
今は本当に表題のように思えるようになりました。

いつか作者の神戸さんにはお会いしたいと密かに思っております。


0 件のコメント:

コメントを投稿